花見の季節はソウル・ミュージック

花見とは...「生命の始まりを懐かしむ」という行為に似ているのかな。

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どうしてかしら?
毎年のように凍える日々の真ん中、春分の日を過ぎると、急に街全体が春めいてくる。

本当に温かくなるのかな?...このまま深々と冷える寒さが続き、そのまま一年が過ぎ去ってゆくのでは...と疑いの念と勝手な「もしも?」が交錯する無駄な時間を越えて、いつもちゃんとした春を迎えてゆくのね...人々は。

それが全うな平たい道であるべきだし、その普遍的なリアリティーへと、昨春よりも旧くなったカラダを太陽に預ける度、生命のザックリ感を自覚して新しいのに懐かしいような、贅沢で怠惰な艶っぽい歌が聴きたくなる。

花見とは...「生命の始まりを懐かしむ」という行為に似ているのかな。

開いてゆく...そして落ちてゆく...気心知れた友と陽気な酒を飲み交わしながら、一年の船出を指でなぞるのでしょうか。

そんな宴の時に聴きたくなるのはソウル・ミュージック。マーヴィン・ゲイが多いかな。でも今年からは新しい一枚がリストに加わった。

その名はラファエル・サディーク。

「え?これって新作なの?今の音?」と、思わず裏ジャケットに明記されているであろう発売年月日を確認したら、きっと彼の思惑通りの行動をしていることになるでしょうね。

古き良き時代のMOTOWN、スティービー・ワンダーへのオマージュ...

トラックダウンの方法も昔のモノラルっぽい感じで、録音方法も案の定...レニー・クラヴィッツもそんな事をしていたけれど、何だか純度が別格な感じ...一聴して頂けたら判ります。

ゲストにファンク・ブラザーズのメンバーやスティービーなどの本物リアル・エイジから、なりきってくれたJay-Zまで...最高に豪華絢爛。何より彼自身が90年代にニュージャック・スウィングの代表格ユニット、トニートニートニーのメンバーだった事はご存知でしょうか?

「Feels Good」懐かしいですね。しかし芸達者!

花見には最高の芸者となる一枚かな。

合掌。

「THE WAY I SEE IT」RAPHAEL SAADIQ (SONY MUSIC ENTERTAINMENT)
Love that Girl

2009. 4. 01

SpecialWedding
PROFILE

川村由紀

川村由紀 (VENUS FLY TRAPP)

サウンド・スタイリスト、作家、DJ。
2001年にCDデビュー。
DJ&サウンド・クリエイターとして海外公演を多数経験し、近年はファッション・シーンの音楽演出に従事。
平行してJ-ポップの作詞家およびプロデューサー、空間を彩る音像を提供するサウンド・スタイリストとして、主に国内外のアート・スペース、レストラン、セレクト・ショップ、エステティック・サロンなどに於いて「音楽による空間演出」を手がけている。

作家
2007年「アスファルトの帰り道」(ヴィレッジブックス)
2008年「愛が眠る島」(エストゥエス)

DJ
2003年 LOVE PARADE MEXICO 2003
2004年から2005年まで DRESS CAMP 東京コレクション音楽担当
2005年 毎日ファッション大賞
2006年 ルイ・ヴィトン 六本木ヒルズ「マドンナ + スティーヴン・クライン」エキシビジョン・ストアDJ
2008年 安室奈美恵 ヴィダル・サスーン「パトリシア・フィールド」来日記念パーティ
2008年 東京ミッドタウン一周年記念 SAKURA CAFE PARTY


CD RELEASE
リゾートでの男女をテーマに、2008年4月より3ヶ月連続、6枚の短編小説付きミックスCDを発売中。
「インナー・リゾート オム/フェム~デパーチャー、ロマンス、フェアウェル」(S2S/エイベックス・マーケティング)

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